“手文庫”

先週のことです。

 「……手づくりの雑貨を……手文庫というお店です。」と観光ガイドのような声が聞こえてきました。表へ目をやるとガイドさん(?)を先頭に10数人の、どちらかと言えば年齢高めの方々が店の前を歩いていらっしゃいます。店内をのぞかれる方もありますが足を止めることはなく九段下方面へ進んでいらっしゃいます。

――文庫が中心の古書店で、手づくりの雑貨も置いています。合わせて“手文庫”――とは自己紹介に記しているところですが、それを使って店の紹介をしてくださるツアーがあったとは……。たぶん何らかの街歩きツアーなのでしょう。当店に立ち寄られないにしても古書店巡りというわけでもないようです。古書店街とは反対の方向へ向かっていらっしゃいましたから。 

店名にそう謳いながら手づくりの品物は現在ごくわずかです。なかなか手が回らなくてというのが実情、というか言い訳。移転して、本の棚は一応落ち着いたので、手づくりにも励まなければ、と思った午後でした。 

写真はすずらん通りのベニバナトチノキ。  

手文庫 tebunko

抜け道のような路地の傍らの小さな店です。 日本文学・外国文学の文庫が中心の古書店です。手づくりの雑貨も置いています。 ――合わせて“手文庫” 文芸書、趣味の本、絵本も取り扱っています。ポストカードもあります。 本の手触りをいとおしみ、手から手へ。

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